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2011年6月

生産者と消費者

ほとんど書き込んでいないのでここを見る人もいないと思いますが・・・・個人的な気持ちとして書いておきます。

3月の震災後、復興と原発事故にいまは焦点が移り、毎日のように農産物への放射能汚染のニュースが見られます。
農業を営むものにとっては心痛むばかりです。

我が家の近くは猿島茶の産地で、お茶畑がいくつももあります。今時期は例年なら新茶の青々した畑ですが・・葉のついたところ全て刈り取られて丸刈り状態。茶色の枝しか見えません。茶農家組合が今年の生産出荷は見合わせたため、農家にとっては苦渋の決断です。

農作物は、資材を仕入れて組み立てる工業製品とは違い、種を蒔いて命を育むことから始め、数ヶ月から一年又は数年かけて収穫されるものです。それまでに投資される資材や肥料・農薬に加え、人々の労力は計り知れないもの。それが一瞬の事故で全て失われるのですから生産者にとってはたまりません。

これらのニュースにコメントしているのはほとんどが消費者ですが、農家にとっては辛い言葉ばかり・・。

・これは風評ではなくて汚染です
・首都圏と被災地の農産物は絶対買いません
・被害者は消費者、農家は加害者になりたいのか

私も人の親、母として消費者の気持ちもよくわかります。
少しでも疑わしいと思ったら、子供や家族には安心できるものを食べさせたいと思うのは当然のこと。
でも・・消費者は買わなければ(代わりになるものを買えれば)それですみますが、農作物をお金に換えて生活している人達にとっては会社が倒産したのと同じ事になってしまうのです。

農家は補助金もらえて国に守られてるんだからいいだろうという人がいますが・・とんでもない。農業機械や資材の借金と肥料などの支払をしたら手元に残るのはわずか。家庭菜園をされた方ならわかるかもしれませんが、ひとつの作物を作るのに結構経費はかかるものです。
農家など止めて転職したらという人もいますが、昨今の就職難の地代に転職できる余裕があると思いますか?

農業生産は西日本や北海道があるからいいじゃないかと言う人もいますが、作物はその土地にあったものしか作れません。気候や風土にも関係するので、被災地の作物が全てダメとなると作物は限られてくるし、数に限りがあるので値上がりも当然あると思います。

被災地の生産物を買う人が誰もいなくなってしまったら、被災地の農家などはどうやって生活していったらいいんでしょうね?

生産者も消費者も、何にも悪いことをしたわけではないのに・・・・。
それでも人は己とその身内を一番に守りたいと思うから、農家は安全だろう作物を売りたいと思うし、消費者はより安全なものを選ぶことになる。
両方の立場にある私は、どちらの気持ちもよくわかるし、どうしたらいいのか結論が出ません。

たぶん・・・

放射性物質に関する詳しい知識や情報が不足していることが一番の原因?

健康に害が・・・といわれても、原爆投下された広島・長崎では市民がみんな不健康なわけではないし、何年もその物質が残るというなら広島などはまだ残っているはずだから住める状態ではないはず。

誰かが安全基準値の数値をハッキリ出してくれないと、この妙な不安感はいつまでも続くんだろうな~と予想しています。

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